スマートフォンやパソコンを長時間使用して、目に疲れを感じることはありませんか? 世代を問わず多くの人が、疲れ目やドライアイなどの症状を感じている一方で、目の健康への関心は低いといわれています。スマホ近視・スマホ老眼になる人も増えており、今こそ目の健康を守る習慣づくりが必要です。10月10日は「目の愛護デー」。今日から目にやさしい生活をはじめましょう!
スマホ時代 あなたの目は健康ですか?
わたしたちの生活にすっかり浸透したスマートフォン。インターネットやメッセージのやりとりだけでなく、買いものやさまざまな手続きまでもが“スマホ”ひとつで完結する時代になりました。スマートフォンやタブレットを利用している人の割合は70歳未満では100%に迫り、70歳以上の高齢者世代でも約5割の人が利用しているといわれています※。
※内閣府「情報通信機器の利活用に関する世論調査(令和5年7月調査)」
そんな“スマホ時代”に気をつけたいのが、目のトラブル。長時間のスマートフォンの使用により、目の疲れ(眼精疲労)を感じている人が増えています。
眼精疲労のおもな症状
目の痛み、目のかすみ、ドライアイ※、充血 など
その他、頭痛や肩こり、吐き気などの全身症状が起こることも
※涙が少なくなって、目の表面が乾燥することで生じるさまざまな目の症状
目の疲れを感じている人は、長時間スマートフォンを使っていることが原因かもしれません。1日の使用時間をふり返ってみましょう!
“スマホ近視・スマホ老眼”に注意!
スマートフォンは、目と画面の距離が近くなりやすい、長時間使い続けてしまうなどの理由から、まばたきの減少や目の乾燥を招き、さまざまな目のトラブルを起こしやすいといわれています。“スマホ近視・スマホ老眼”とは、スマートフォンの画面を見続けた結果、目のピント調節がしづらくなった状態のことをいいます。加齢により近くのものが見えにくくなる老眼と異なり、一時的な症状ではありますが、長時間近くのものを見続けることは、近視の原因となります。
モバイル機器によるインターネットの利用時間が年々増えており、平均すると平日、休日ともに約100分にのぼるという調査結果も※。「何となくスマートフォンを手にしてしまう」という人は、次に紹介する目の健康習慣を身につけましょう。
※総務省「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
今日からはじめる! 目にやさしい健康習慣
①定期的にスマートフォンから目を離す
スマートフォンを見続ける時間が長くならないように、こまめに休憩を挟みましょう。アラームやタイマーを活用して、30分ごとに15秒の休憩を入れ、休憩中は遠くを眺めるようにすると効果的です。
②スマートフォンと部屋の明るさを調整する
スマートフォンなどのディスプレイと周辺の明るさは、なるべく差が少ないようにすることが望ましいとされています。また、画面に映りこむ光の反射も眼精疲労の原因に。スマートフォンだけでなく、照明やカーテンなどで部屋全体の明るさを整えましょう。
③スマートフォンを使っているときの姿勢に注意する
画面が小さく、うつむいて使用することも多いスマートフォン。この頭が下がった姿勢は、首や肩に大きな負担をかけ、肩こりや痛みの原因に。うつむいたり、猫背になったりしていないか姿勢をこまめに確認し、スマートフォンスタンドなども上手に活用しましょう。
④目や首・肩をリラックスさせる
スマートフォンを長時間使うと、目の周りの筋肉は緊張し、首や肩も凝り固まっています。温めたり、動かしたりして、目や首・肩をリラックスさせましょう。
目のリラックス方法
- 意識的にまばたきをする
- 目を大きく開き、ギュッと閉じる動きをくり返す
- 目の周りを温める
首や肩のリラックス方法
- 首や肩をゆっくりと大きく回す
- 首までしっかりとお風呂に浸かる
※目や首、肩を温めるときはやけどに注意。心地よいと感じる温度で温めましょう。
スマートフォンの普及によって、私たちはこれまで以上に目の健康リスクにさらされています。これからもスマートフォンと上手につき合っていくために、目の健康管理に努めましょう。
参考
・日本眼科啓発会議「目の健康に関する意識調査(2024)」
・内閣府「情報通信機器の利活用に関する世論調査(令和5年7月調査)」
・総務省「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
・日本眼科医会ホームページ「パソコンと目」
・厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
☆次回のテーマは『冬こそ心を大切に 冬季うつ病』を予定しています。
寒い時期に決まって訪れる、体の不良や意欲の低下。もしかしたら”冬季うつ病”かもしれません。冬季うつ病は、日照不足などの影響によって体内のホルモンバランスが崩れ、心身にさまざまな不調をきたす病気です。冬季うつ病の特徴やセルフケアの方法について理解を深め、冬を健やかに過ごしましょう!