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はじめよう、骨活(ほねかつ)

写真“骨の健康づくり”というと、高齢者、特に高齢の女性の問題、といったイメージをもつのではないでしょうか。実は、栄養や運動が不足していると骨の新陳代謝が阻害されて骨密度が低下して、10代でも骨折しやすくなることがあります。つまり、骨の健康づくりは男女問わず、また全年代で取り組むべきものなのです。
今回は、年代別の骨量変化や骨の健康づくりのポイント、骨によい食事や運動についてなどを解説。健康な骨を育てる“骨活”を、今日からはじめましょう!


骨は何でできている?

骨は、カルシウムとコラーゲンで構成されています。たんぱく質であるコラーゲンが束のようになり、その線維束にカルシウムやリンなどのミネラル成分が付着して、骨に強度を与えます。骨の中のこのミネラル成分量を“骨量”といい、骨量を単位面積あたりで割ったものが“骨密度”。骨量が多ければ骨密度が高い=骨が丈夫、骨量が少なければ骨密度が低い=骨がもろい、といえます。

骨は常に新陳代謝を繰り返している

大人になればもう成長しないように思われがちな骨。実は、常に新しくつくり替えられています。その仕組みは、まず骨を壊す働きをもつ“破骨細胞”が古い骨を溶かして吸収し、次に骨をつくる働きをする“骨芽細胞”が吸収された部分に新しい骨を形成する、というもの。骨はこの吸収と形成を繰り返す“リモデリング”によって骨の強度を保ち、約10年をかけてすべての骨が入れ替わっているといわれます。
 しかし、年齢とともに身体に備わっている再生能力が衰えると、骨をつくる働きも低下。リモデリングのバランスが崩れ、壊す方の働きが強くなってしまうと生じるのが、骨密度の低下です。また女性の場合、破骨細胞の働きを抑制する作用のある女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が閉経後に減ることも影響します。これら骨密度の低下によって起こるのが、骨粗しょう症です。

骨の健康を守るための骨活三原則

骨の健康を保つには、①食事、②運動、③検診の3つが大原則です。毎日の食事と運動を意識し、また検診を有効に活用することで、健康で丈夫な骨を維持しましょう。

●骨活① 食事:骨に必要な栄養素をしっかり摂る!

強い骨づくりには、まずは骨の主成分であるカルシウムを摂ることが必要不可欠です。また、カルシウムやリンの吸収を促進させるビタミンD、カルシウムを骨に定着させるビタミンKなど、カルシウムの働きを助ける栄養素もしっかり摂りましょう。そして何より、様々な食品をバランスよく食べることが基本です。

●骨活② 運動:適度な運動で骨に刺激を与える!

骨も筋肉と同じく、負荷や刺激を与えることで強くなります。また、筋力トレーニングやバランス力をつけることで、高齢者によくある“転倒して骨折”のパターンを防ぐこともできます。様々な運動を、継続的に行うことが重要です。

健康体重に近づくためのポイント

● ウォーキング
● スクワット
● 片脚立ち
● 背筋運動 など

●骨活③ 検診:自分の骨の状態を知る・把握する!

多くの自治体では、40~70歳の女性を対象に、5年ごとの「骨粗しょう症検診」を行っています。お住まいの自治体のホームページや広報誌などで確認し、必ず受けるようにしましょう。
男性の場合、女性に比べると骨粗しょう症になる割合は低いです。しかし、過度の飲酒や喫煙、偏った食生活、運動不足、糖尿病などの生活習慣病があると骨粗しょう症を招き、また70歳以降は加齢で骨粗しょう症発症のリスクが高まります。男性も医療機関(整形外科、内科など)で検査を受けるようにし、自身の骨の状態を把握しておきましょう。

ライフステージ別、骨の健康づくり

骨は常につくり続けられるため、生涯を通して骨の健康づくりに取り組む必要があります。中でも特に重要なのが、成長期である10代、骨量の減少が始まる中年期後半、骨量が減少し骨折が増える高齢期。骨活ポイントもあわせて確認しましょう。

食事と運動は、各年代共通の健康テーマでもあります。骨を育てる食事をする、運動で骨に刺激を与える、検診で骨の状態を知る、の三原則をおさえて、よい骨づくり、よい健康づくりに取り組みましょう!

<参考文献>
・東京法規出版:「骨粗しょう症を予防しよう HOW TO骨育」
・厚生労働省:eヘルスネット「骨密度」「骨粗鬆症」
・折茂 肇(監):骨粗鬆症 検診・保健指導マニュアル 第2版.ライフサイエンス出版,2014
・骨粗鬆症の治療とガイドライン作成委員会:骨粗鬆症の治療とガイドライン2015年版.日本骨粗鬆症学会,2015

 
 
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