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 “高齢期のうつ”に注意!

写真最近、外出の機会や人との交流が減っていませんか? 実は、高齢期はうつになりやすい時期。高齢期うつの特徴や自己チェックリスト、防ぐためのポイントや認知症との違いなどを解説。心の不調は自覚できないことも多くあります。家族や身近な人のために、“高齢期のうつ”について知っておきましょう。


“うつ”とは?

うつとは、気分の落ち込みから生活全体にも支障をきたす脳の病気(精神疾患)です。一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神的症状に加えて、不眠、体重の増加あるいは減少、全身倦怠感などの身体症状も伴う状態が典型例で、誰もがなるおそれのある病気です。
(※本記事では比較的軽度な「うつ状態」から、主に『DSM-5』(アメリカ精神医学会作成の精神疾患の診断基準・診断分類)の指標で判断される「うつ病」までを含めて「うつ」と表現します)

高齢者はうつになりやすい?

昨今は年代・性別を問わずうつになる人が増えています。中でも高齢者は、加齢に伴う心身機能の低下に加え、仕事や社会的な役割が小さくなることからくる不安感、肉親や配偶者、友人との死別など喪失感を抱くことが増えることなどから、うつを発症しやすい年代といえます。

高齢期のうつチェックリスト

最近2週間の自分や家族の様子について、以下の5つの内容に該当するものをチェックしてみてください。2つ以上の項目に当てはまり、その状態が2週間以上続いている場合、うつの可能性があります。

うつを防ぐための「交流」「運動」「食」のポイント

心身ともに「動かない」ことがうつのリスクを高めます。家でも健康づくりに励むなど、積極的に心と身体に刺激を与えることが大切です。うつを防ぐための、交流、運動、食におけるポイントを見てみましょう。

高齢期のうつと認知症

うつになると反応が乏しく集中力がなくなるなどで、一見認知症のように見えることがあります。また一方で、認知症の前触れとしてうつ症状が現れることがあります。認知症を疑って病院を受診したらうつだったということや、その逆も然りです。高齢者のうつは認知症と間違われることが多く、家族や介護する人も気づきにくく、いつの間にか状態が悪化してしまうことがあります。
うつと認知症の違いには、①症状の進行の仕方、②自責の念やもの忘れなど自覚の有無、③身体症状などがあげられます。うつの場合、抗うつ薬による治療を始めると認知症に似た症状も改善されていきますが、うつと認知症は治療方法が異なるため、早い段階での対処が大切です。

うつが疑われるときは

異変を感じたとき、またうつが疑われるときには、早めにかかりつけ医などの医療機関に相談しましょう。医療機関への受診がためらわれる場合は、地域の相談窓口を利用することも可能です。

専門の診療科の例

→精神科、診療内科、メンタルクリニック など

地域の相談窓口の例

→地域包括支援センター、保健センター/保健所、精神保健福祉センター など

うつになった人の心はとても疲れた状態にあり、心身ともに安心して休める環境を整えると心も安定に向かいます。しかし高齢者の場合、長く安静が続くと身体の機能が衰えるというリスクも生じます。ある程度精神状態の改善が見られたら、身体活動を促していくなど、精神面と身体面の両方の特徴を踏まえた上での総合的な治療が必要になります。 まずは、うつにならないように日々の生活に工夫をすること、もしうつが疑われた場合は早めに医療機関へ相談することが、高齢期のうつを重症化させないために重要です。

<参考文献>
・東京法規出版:「外出や交流が減っていませんか?」
・厚生労働省:うつ予防・支援マニュアル(改訂版)
・厚生労働省:平成30年版厚生労働白書
・厚生労働省:第13回 地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会 参考資料

次回のテーマは『痩せ過ぎも太り過ぎもNG! 目指せ、“健康体重”!』を予定しています。
肥満はがんやメタボリックシンドロームを招き、心臓病や脳卒中などの生活習慣病の原因になります。一方、痩せていることにも問題はあり、若い女性の場合は骨量の減少や低出生体重児の出産リスクが、高齢者では要介護になる一歩手前の状態である「フレイル」に陥りやすくなることがわかっています。痩せ過ぎ、太り過ぎにはそれぞれどのような危険があるか、体重を増やしたい人・減らしたい人の各生活習慣改善のポイント、年代別の気を付けるべき健康リスクなど、生涯を通じた体重管理の重要性について解説。体重(BMI:体格指数)をきっかけにした健康づくりを提案します。
 
 
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