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“噛む”ことはいいことづくし。 ゆっくりよく噛んで食べるための7つのポイント

写真“ゆっくりよく噛んで食べる”ことが身体にいいのは知っているけれど、具体的に何にいいのかはご存じですか? また、実際に“ゆっくりよく噛む”を実行・継続するのは難しい、と感じる方は多いのでは。
今回は、早食いと肥満の関係や、よく噛むことでの健康効果、ゆっくりよく噛んで食べるための7つのポイントをご紹介。“よく噛む”だけで健康になれるという、ある意味お得でお手軽な習慣を身につけて、あなたの健康を維持・増進させましょう!


*食事には15分以上かけよう

「お腹いっぱい!」という満腹感は、脳の満腹中枢が刺激されることで感じます。しかし、この満腹中枢の刺激には、食べ始めてから約15分かかるといわれています。“ゆっくりよく噛む”とは逆の“速くて噛まない”早食いをする人は、この満腹中枢が刺激される15分より前にたくさんの量を食べてしまうため、食べ過ぎになりがちです。食べ過ぎを防ぐためには、最低でも15分以上かけて食事をすることが大切。ゆっくりよく噛んで食べれば、食事が少量でも満腹中枢がきちんと刺激され、必要以上に食べ過ぎることを防ぐことができます。

*早食いは肥満になりやすい?

様々な調査で、早食いが肥満と密接な関係にあることがわかっています。厚生労働省の「令和2年 国民健康・栄養調査」によると、やせ、普通、肥満の体型別に食べる速さを調べたところ、速い割合が最も多かったのは、肥満のグループ(男性63.9%、女性46.5%)でした。言い換えると、食べる速度がゆっくりであるほど肥満の人の割合は少ない、ということでもあります。

*ゆっくりよく噛んで食べることの効果

よく噛むことは消化を助けるだけでなく、体重減少効果や脳の活性化、認知症予防にもつながるといわれています。その効用を覚えやすい標語にまとめたものが、8020推進財団の「ひみこのはがいーぜ」です。卑弥呼の活躍した弥生時代の食事は、現代とは異なり木の実など硬いものが多く、噛む回数は1食で4,000回とも。よく噛むことは、単に食べ物を体内にとり入れるためだけではなく、全身を活性化させるたくさんの効果があります。

*ゆっくりよく噛んで食べるための7つのポイント

では実際にどのようにすれば、ゆっくりよく噛んで食べられるようになるでしょうか? 食材や調理の方法、食べる環境や意識など、7つのポイントをご紹介。気になるものや、自分の生活スタイルに合うものから試してみましょう。

ポイント1 食事の時間に余裕をもつ

短い時間での食事は、当然ながら早食いになってしまいます。食事の時間をゆっくりとって、食事を味わう環境をつくりましょう

ポイント2 ひと口の量を減らす

口いっぱいに食べ物を入れると、きちんと噛まないまま飲み込んでしまいがちです。ひと口の量を少なくすることで、噛む回数を増やします

ポイント3 食べることに集中する

テレビやスマートフォンを見ながら、パソコンで仕事をしながらなどの「ながら食い」は、食べることに集中できず、食べ過ぎにもつながります。きちんと食事に集中することで、おいしさを感じてゆっくりと食べられるようになります

ポイント4 歯ごたえのある食材を選ぶ

ゴボウやレンコンなどの根菜類、きのこやコンニャク、海藻類、アーモンド、クルミなどのナッツ類など、食物繊維の多い食材や弾力・噛み応えのある食材を選びましょう。自然と噛む回数が増やせます

ポイント5 食材を大きめに切る、硬めに調理する

食材を大きく切る、硬めにゆでるなどすると、飲み込める大きさになるまで自然とよく噛むことになります。切り方や仕上げなど、調理でひと工夫してみましょう

ポイント6 薄味にする

薄味にすると、食材本来の味を味わおうとしてよく噛むようになります。塩分の過剰摂取も防げるため、一石二鳥です

ポイント7 噛む回数をまず5回増やしてみる

まずは5回、噛む回数を増やしてみましょう。いきなり増やすのはハードルが高いので、慣れてきたら徐々に増やします

「よく噛んでください」というのは、早食いの習慣がついている人には難しいかもしれません。しかし、「よく味わって食べてください」ではどうでしょう。味わって食べるには、自然にゆっくりとよく噛むことになり、よく噛むことは、おいしく食べることにつながります。
ぜひ毎日の食事をゆっくり味わって、よく噛んで、食べてみてください。今まで気づかなかったおいしさの発見で、食事がより楽しくなるはずです。そして様々な健康効果まで働くという“いいことづくし”の習慣を、ぜひ次の食事から試してみてください。

<参考文献>
・厚生労働省:令和2年国民健康・栄養調査
・厚生労働省:e-ヘルスネット「速食いと肥満の関係」
・厚生労働省:歯科保健と食育の在り方に関する検討会報告書.2009
・日本肥満学会:肥満症診療ガイドライン2022

次回のテーマは『寒い時期こそ効果的! 冬に身体を動かしましょう』を予定しています。
冬は寒さで運動不足になりやすく、また寒さから身を守るために体には脂肪がつきがちです。しかし、基礎代謝の上がる寒い冬は、夏よりも運動効果が高く、運動をするにはより効率的な時期。なぜ身体を動かさなきゃいけないの? 健康によいとわかっていてもやる気が出ない…、歩くのはいいけど筋トレは嫌!なあなた。動かすべき理由やメリット、苦手な人でもはじめられる運動のヒントをご紹介。この冬は、ちょっとだけ身体を動かしてみましょう!
 
 
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