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放置しないで!虫刺され ~対処、予防法~

写真虫が増えてくる季節、蚊をはじめとする虫に刺されるリスクが上がっています。虫刺されといっても、虫によって症状はさまざま。危険な虫に刺されると命にかかわる場合もあります。今回は、虫刺されへの対処、予防方法をご紹介します。

■ さまざまな虫刺されと症状

虫に刺されるとかゆみや腫れといった症状がでます。これは、体内に入った虫の唾液や毒の成分に対する、体のアレルギー反応です。そのため、刺された虫によってあらわれる症状が異なります。

<主な虫刺されの症状>

症状
吸血する虫 刺されてすぐでる発赤、かゆみと、刺されて1~2日後にでる発赤、かゆみがある。
ノミ 吸血された1~2日後に赤いブツブツや水ぶくれ。
ブヨ
(ブユ・ブト)
刺されてから約半日後に赤い腫れと激しいかゆみ。赤いしこりができる場合も。
ダニ イエダニ類(屋内に生息):かゆみの強い赤いブツブツ。
マダニ類(屋外に生息):吸血が終わりマダニが離れた後、かゆみ、灼熱感、痛みの他、様々な感染症の危険がある。
刺す虫 ハチ 激しい痛みと赤い腫れ。通常は1日以内で症状は治まるが、2回目以降はアナフィラキシーショックの危険もある。
触れることで症状がでる虫 ドクガ、ケムシなど 激しいかゆみを伴う赤いブツブツが多発。かくとブツブツは増大する。

■ 特に注意が必要な虫刺され

●ハチ:アナフィラキシーショックへの備えをしっかりと!

ハチに刺された経験のある人が再びハチに刺されると、アナフィラキシーを起こすことがあります。アナフィラキシーは、短時間でかゆみ、じんましん、腫れ、呼吸困難など強い症状を引き起こす重度の急性アレルギー反応です。重症になると、血圧低下や意識障害といったショック状態(アナフィラキシーショック)を起こすおそれがあります。

<予防法>

アナフィラキシーが起こる可能性があるかどうかは、血液検査などで調べることができます。一度でもハチに刺されたことがある方は、医療機関で検査を受けておきましょう。アナフィラキシーが起こる可能性があると診断された場合は、医師に相談してください。アナフィラキシーショックを防ぐための応急処置薬であるアドレナリン自己注射薬を処方してもらうという方法もあります。

●マダニ:感染症を媒介するので、咬まれないための対策を!

マダニが怖いのは、感染症を媒介することです。病原体をもったマダニに咬まれると、重症の関節炎などを引き起こす「ライム病」、悪化すると意識障害が起こる「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」などを発症する危険があります。

<対処法>

マダニに咬まれている状態のときに取り除こうとすると、頭部が皮膚に残ってしまうことがあります。無理に取り除かず、速やかに皮膚科を受診しましょう。また、発疹や発熱、頭痛など異変を感じたら、必ず受診してください。

■ その他の虫刺されへの対処法

●ドクガ、ケムシなどによるもの

ケムシの毒針毛に触れた場合は、かいたり、こすったりすると症状が広がるおそれがあるので、毛抜きや粘着テープなどを使い、毒針毛を抜き取ります。患部を流水で洗い流し、市販薬(抗ヒスタミン剤、ステロイド軟膏など)があれば、患部に塗ります。かゆみや腫れがひどい場合は、皮膚科を受診しましょう。

●蚊などによるもの

軽症であれば市販のかゆみ止め外用薬で対処可能です。ただし、赤みやかゆみが強い場合や市販薬の使用後も症状が改善しない場合は、皮膚科を受診しましょう。

■ 実践しよう!虫に刺されない方法

野外・屋外では

●服装

皮膚の露出の少ない服装をしましょう。手袋、帽子、首にタオルを巻くことも効果的です。ハチへの対策としては、ハチの攻撃性が高まるため香水やヘアスプレーなど強い匂いがするものの使用、黒っぽい服装はやめましょう。

●虫よけ剤の使用

外出の際は、市販の「虫よけ」を使いましょう。虫よけ剤には主に3つのタイプがあります。

<虫よけ剤のタイプ>

香りタイプ 蚊などが嫌がる香りを使ったもの。ハッカ油、シトロネラ、ユーカリ、レモングラス、ヒノキ油などがよく利用される。薬品ではないため体に優しいが、効果が持続する時間が短いため、こまめに使う必要がある。
殺虫タイプ ピレスロイド、トランスフルトリンといった薬剤を使ったもので虫を直接殺す作用がある。蚊取り線香や、衣服にかけるものなどがある。直接皮膚につけることはできない。
目隠しタイプ ディート、イカリジンといった薬剤を使ったものを皮膚に塗ることで、蚊などの感知能力を錯乱させ、人を感知できないようにするもの。ただし、塗り残しがあるとその部分を刺されてしまうので、まんべんなく塗ることが肝心。
※ディートは小児に使用制限があるので、使う際は使用上の注意をよく確認する。

●その他身を守る行動

庭仕事の前には、あらかじめ庭に殺虫剤をまいておきましょう。帰宅後は入浴し、虫が付着していないか確認しましょう。

屋内では

イエダニなどには燻煙(くんえん)殺虫剤を使用してください。根絶したい場合は、宿主であるネズミの駆除が必要です。専門業者に依頼しましょう。

できれば避けたい虫刺され。各場面にあった予防法をしっかり行い、もしも刺されてしまった場合は早めに対処して、虫の多い季節を安全に過ごしましょう。

<参考資料>
公益社団法人日本皮膚科学会HP「皮膚科Q&A」
田辺三菱製薬「ヒフノコトサイト」虫刺されの症状・治療法【症例画像】
日本医師会:虫に刺されないよう気をつけよう【健康ぷらざNo.521】(PDF)

 
 
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