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2019年11月のトピックス 冬はノロウイルスによる食中毒に要注意!

写真食中毒は夏に起こりやすいと思われがちですが、原因の半分以上を占めるノロウイルスは、とくに11~3月の冬季に流行します。ノロウイルスへの正しい知識を深め、感染しないよう予防に努めましょう。

■ 重症化すると死に至るケースも

ノロウイルスは「感染性胃腸炎」の原因となりうるウイルスで、非常に感染力が強く、わずか100個以下の少量のウイルスが口から体内に入っただけでも感染します。感染ルートは3つで、「食べ物→人」だけでなく「人→人」「人→食べ物→人」へとうつるため、しばしば集団感染を引きおこします。とくに抵抗力の弱い乳幼児や高齢者では重症化することもあり、これからの季節、家庭はもちろん、保育所・幼稚園、学校、高齢者施設ではとくに注意が必要です。

症状としては、主に吐き気、おう吐、下痢、腹痛、軽い発熱で、通常1~2日ほどで症状はおさまり、回復することが多いです。ただし、おう吐物を気道に詰まらせて死に至ることもあるので注意が必要です。

○感染ルート

ルート① ルート② ルート③
食べ物→人 人→食べ物→人 人→人
  • ノロウイルスに汚染された食品や、井戸水などの飲料水を飲食して感染
  • 感染者が調理した物や、汚染された調理器具を使って調理された物を食べて感染
  • 感染者のおう吐物や便、また水道の蛇口やドアノブなどに触れて感染
  • 乾燥したおう吐物に含まれたウイルスがほこりとともに空気中に散って、口に入り感染

■ 3つの予防・対策で感染防止を

現在のところノロウイルスに感染したとしても、特効薬やワクチンはありません。予防対策を十分に行い、感染しないことが非常に重要です。

感染予防の基本「手洗いをしっかり」

石けんそのものにウイルスの殺菌効果はないと言われていますが、手洗いは手指についたウイルスを減らす最も有効な方法です。トイレのあと、調理前、食前、また感染者の汚物処理後は必ず手を洗うようにしましょう。また、洗った手をふくタオルは使いまわしにせず、自分専用のものか、ペーパータオルを使うようにし、感染防止に努めましょう。

「加熱処理」でウイルスを殺菌

ノロウイルスの汚染のおそれがある食品では、「中心温度85~90度で90秒間以上の加熱」が望まれます。ノロウイルスは、主に二枚貝に蓄積されているため、カキ、アサリ、ハマグリ、ホタテ、アカガイ、ホッキガイなどは、生食を控え、中心部までしっかり加熱するようにしましょう。

また、調理器具に付着したウイルスから感染する場合もあります。料理する際に用いたまな板、包丁、ふきんといった器具は、洗剤を使って十分洗い、消毒液(※0.02%の次亜塩素酸ナトリウム)で、しっかりと消毒しましょう。加熱が可能なものは、85度以上の熱湯で、1分以上煮沸消毒すると良いでしょう。

おう吐物などは「密封し消毒殺菌」

感染者の便やおう吐物にあるノロウイルは、乾燥すると空気中にほこりとともに散って、他の人への感染につながりかねません。感染者の便・おう吐物を密封し、消毒殺菌することが効果的です。

○処理のポイント

①便・おう吐物をペーパータオルなどで外側から内側に、ウイルスが飛ばないよう静かにふき取る。

②汚物や汚れたおむつ、ふき取りに使用したペーパータオル等は、すぐにビニール袋に入れて密封。消毒液(※0.1%次亜塩素酸ナトリウム)を充分に浸る程度入れると、より効果的。

③ウイルスに汚染された場所は、消毒液(※0.02%の次亜塩素酸ナトリウム)で浸すようにふき取り、その後水ぶきする。
*乳幼児など子どもがいる場合は、0.1%が推奨される。

■ もし感染が疑われたら

ノロウイルスの流行期におう吐や腹痛、下痢、発熱などの症状があらわれたら、感染が疑われます。早めに医師の診察を受けましょう。その後は安静にして、脱水症状を防ぐための水分補給や栄養補給などの対症療法で回復を待ちます。

また、おう吐や下痢の症状があるからといって、医療機関を受診せずに安易に下痢止めの薬を服用してはいけません。ウイルスの排泄を妨げて、回復を遅らせるおそれがあります。

■ STOP! 二次感染

感染後に下痢などの症状が治まっても、通常では1~2週間程度、長いと1か月程度は便の中にウイルスが排泄されている可能性があるため、他の人にうつさないための注意が必要です。

○日常生活で注意したいこと

洗濯物 感染者のものはわけて最後に洗う。
掃除 蛇口、ドアノブ、水洗いレバー、便座などは消毒液で毎日数回消毒する。じゅうたん、布団などはスチームアイロンや布団乾燥機で加熱殺菌する。
お風呂 感染者は最後に入浴するか、シャワーですませる。
オムツ交換 できれば使い捨ての手袋を着用して交換する。使用後のオムツはビニール袋に入れ、消毒液を染み込ませ密封する。処理後はしっかりと手洗いをする。

※次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方
家庭用塩素系漂白剤(5%)を原液とした場合

通常の掃除用
0.02%
1Lのペットボトルに水を入れ、キャップ1杯(5ml)の漂白剤を加える。
汚染がひどい場所用
0.1%
500mlのペットボトルに水を入れ、キャップ2杯(10ml)の漂白剤を加える。

注:濃度は必ず確認してください。

<参考情報>
ノロウイルスに関するQ&A」 厚生労働省
保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)(PDF)」 厚生労働省

 
 
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