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寒い時期こそ効果的! 冬に身体を動かしましょう

写真冬は運動不足になりやすく、また寒さから身を守るため身体には脂肪がつきがちです。しかし、冬は夏よりも運動効率が高く、運動をするにはより効果的な時期だというのはご存じですか? とはいえ、健康によいとはわかっていてもやる気が出ない、そもそもなぜ身体を動かさなきゃいけないの? というあなた。身体を動かすべき理由や、苦手な人でもはじめられる運動のヒントをご紹介。この冬は、ちょっとだけ身体を動かしてみませんか?


*寒い時期の運動が効果的なワケ

なぜ冬は夏よりも運動効果が高いのか? それには“基礎代謝”が関係しています。基礎代謝とは、呼吸をしたり心臓を動かしたり体温を保ったりなど、身体が生命維持のために常に消費している最小限のエネルギーのこと。パソコンやスマホの画面を見ている今このときも、エネルギーは消費されています。
人間は、外気温に関係なく常に36℃前後の体温を保っていますが、気温の低い冬に体温を上げて生命を維持するには、基礎代謝量を上げて、より多くのエネルギーを産生させる必要があります。つまり、寒い冬を過ごすというただそれだけで、身体はたくさんのエネルギーを産生する=基礎代謝量が上がりやすいのです。

*なぜ身体を動かさないといけないの?

日本人の死亡原因に何が影響しているかを調べた研究*1によると、原因の1位は「喫煙」、2位は「高血圧」、3位が「身体活動不足(運動不足)」です。なんと運動不足が死亡の原因になるのです。なお、ここでいう「運動不足」はいわゆるスポーツだけでなく、仕事や家事、歩行移動など生活での運動も含まれます。この傾向は世界共通であり、WHO(世界保健機関)の調査でも同様の結果が出ています。
なぜ身体を動かさないといけないのか? それは身体を動かさないと、病気などの危険性が高まるから、といえます。
(*1 N Ikeda,et al.: PLoS Med.2012;9(1):e1001160)

*1日1回、楽な運動からはじめてみる

近年、筋肉がマイオカインという物質を分泌していることがわかってきました。マイオカインは全身の様々な臓器に影響を与え、病気や老化の抑制にも関連すると考えられています。筋肉を鍛えるとマイオカインの分泌量が増える、そして筋力が向上するとより楽に動ける身体になります。筋トレ(筋力トレーニング)と聞くと途端に無理!と思う人も、仕事や家事の合間にできるストレッチや何かをしながら行う“ながら体操”で、まずは筋力アップを目指してみましょう。

*わずかな運動でも心身が変わる

生活の合間に、わずかでも身体を動かす機会を増やせば、だんだん身体が変わってきます。「何もしないよりは1回でもやったほうがマシ」の気持ちで、まずは合計で1日10分、今より多く身体を動かしてみましょう。
厚生労働省では、成人の場合「週2回以上、1回30分以上の息が少しはずむ程度の運動」を、高齢者の場合「散歩やウォーキングを1日20分程度行うこと」を個人目標として挙げています。わずかな運動からはじめて、もし余裕が生まれたら、長時間継続して手軽に有酸素性運動ができるウォーキングにシフトするのもよいでしょう。

運動による心身への効果

  • ●肥満や高血圧、がん、心臓病、脳卒中、Ⅱ型糖尿病などの病気の予防や管理に役立つ
  • ●高齢者は転倒予防やフレイル(心身の衰え)の予防・改善、寝たきりの予防になる
  • ●うつや不安の解消など、メンタルヘルスを良好にして生活の質を高める

冬は夏と比べて汗をかきにくいため、運動効果が低いように感じられるかもしれません。しかし、夏はちょっと身体を動かしただけでも汗が噴き出る、室内でも熱中症になる可能性があるなど、運動自体が危険になる場合もあります。冬は暑い夏と比べて運動がつらくなく、汗だくになることもないため、運動を長続きさせやすいといえます。
回数や時間にこだわらず、せっかくなら運動に効果的な時期である冬に、できる範囲ではじめてみましょう。急に運動をすると逆に身体を壊すことになりかねないため、自身の体力にあわせた運動を無理なく続けて、暖かくなったら動ける身体になっていることを目指しましょう!

<参考文献>
・N Ikeda,et al.: PLoS Med.2012;9(1):e1001160
・厚生労働省:e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」
・厚生労働省:健康日本21「身体活動・運動」
・東京法規出版:ラクして体を動かすための運動レシピ.2022

 
 
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