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2020年4月のトピックス ~子どもへの影響も~ “ゲーム依存”を知っていますか?

写真近年、パソコンやスマートフォンの普及に伴い、ネット依存に陥る人が増えています。とくに若い人の間で深刻なのが、オンラインゲームなどにはまり込む“ゲーム依存”です。なかには、ゲームに依存しすぎて自宅にひきこもり、社会生活を送れなくなっている人もいます。とくに未成年者は将来への影響が大きく、周囲の大人がゲームに依存しすぎないよう注意する必要があります。

■ 「ゲーム障害」は治療すべき病気

WHO(世界保健機関)は2019年5月、ゲームのやりすぎで日常生活が困難になるゲーム障害を新たに「疾病」とし、治療すべき病気と位置付けました(表1)。こうした背景には、ネット依存に陥る人の急増です。

ゲーム障害の患者数は現時点でははっきりとわかっていませんが、中学生・高校生だけでも、ネット依存が疑われる人の割合は年々増えており、厚生労働省の調査によると2012年には推計52万人だったのが、2017年には約2倍弱の93万人に達しています※1

※1「ゲーム依存症対策関係者連絡会議」(2020年2月6日開催)資料より

○表1:WHOが示したゲーム障害の診断基準(国際疾病分類第11版「ICD-11」)

・ゲームの使用をコントロールできない 4項目が当てはまり、期間が1年以上続く。ただし、重症の場合には、期間が1年に満たなくてもゲーム障害と診断されることがある。
・ほかの生活上の関心事や日常の活動より、ゲームを優先する
・ゲームによって問題が起きているにも関わらず、ゲームを続ける
・ゲームをすることによって、個人や家庭、学業や仕事などの社会生活や日常生活に著しく支障を来している

参考資料:「ゲーム依存症対策関係者連絡会議」(2020年2月6日開催)をもとに作成

■ 脳の機能に障害をきたし、依存状態から抜け出せない

ゲーム障害のある人は、ギャンブル依存やアルコール依存と同様に、脳の機能に障害をきたしていることが、最近の研究からわかっています。ゲーム障害に陥ることで、理性をつかさどる「前頭前野」の働きが悪くなり、本能や感情をつかさどる「大脳辺縁系」の働きが優勢になってしまいます。その結果、自己コントロールがきかなくなり、ゲームへの依存状態から抜け出すことが難しくなってしまうのです。とくに未成年者では、前頭前野の働きが十分に発達していないため、ゲーム障害が起こりやすいと考えられます。

■ 日常生活にも支障をきたす

現在、ゲーム障害に陥ってしまう人のほとんどが、インターネットを通じて複数の人と一緒にプレイする「オンラインゲーム」に依存しているといわれています。夜中までゲームを続けることで、睡眠障害などさまざまな問題を引き起こし、日常生活に支障をきたしてしまうのです(表2)。とくに未成年者では、体力低下や食生活の乱れによる「体の発育への影響」や、遅刻・欠席や成績低下などによる「学業への影響」――が懸念されており、将来にわたって悪影響を及ぼすおそれがあります。

○表2:WHOが示したゲーム障害の診断基準(国際疾病分類第11版「ICD-11」)

朝、起きられない
昼夜逆転
欠席
物にあたる・壊す
ひきこもり
遅刻
家族に対する暴力
出典:
ゲーム依存症対策関係者連絡会議「ゲーム障害について」(久里浜医療センター依存症対策全国センター・樋口進氏)(2020年2月6日開催)

■ 子どもがゲーム障害に陥らないための予防策

ゲーム障害に陥らないためには、どうしたらよいのでしょうか。未成年者の場合、保護者が一緒になって対策に取り組む必要があります。

〇 ゲーム・スマホの使用開始時期を遅らせる

これまでの研究から、年齢的に早くゲームを始めた子どもほど、その後のゲームの使用時間は長くなる傾向にあることがわかっています。保護者は子どもに対して、なるべくゲームやスマートフォンを買い与える時期を遅らせるようにしたいものです。

〇 ゲーム・スマホの使用時間を少なくさせる

保護者はゲームやスマートフォンを買う前に、子どもと一緒に使用にあたってのルールを決めておきましょう。例えば1日2時間、夜9時までというように、具体的に決めておくとよいでしょう。

〇 ゲーム・スマホを全く使用しない時間をつくる

食事のときや外出時など、子どもがゲーム・スマートフォンを一切使わない時間帯を親子であらかじめ決めておくことも忘れないようにしましょう。

〇 家族のゲーム・スマホ使用も減らす

子どもにお手本を示せるよう、保護者自身がゲームやスマートフォンの使用を減らすことも肝心です。

〇 現実の生活を豊かにしよう

ゲームへの意識を少しでも減らすため、保護者は子どもが日常生活を楽しめるよう、積極的に関わっていきましょう。読書や音楽を楽しむ、絵を描く、スポーツを行うなど、子どもがゲーム以外に興味を示すきっかけを大人がつくってあげることも大切です。

■ 疑われる場合には、外部に支援を求めよう

そのうえで、ゲームによる問題が生じた場合には、家族だけで解決しようとせず、医療機関や精神保健福祉センター、保健所などに相談するなど、外部に支援を求めるようにしましょう。ゲーム障害に陥る人は今後ますます増えていくことが予想されます。ゲーム依存に陥らないよう、家族みんなでパソコンやスマートフォンとの日々の向き合い方を見直していくことが大切です。

<参考資料>
健康日本21推進全国連絡協議会・令和元年度分科会「ゲーム・スマホ依存」(久里浜医療センター依存症対策全国センター・樋口進氏)(2020年1月15日開催)
「ゲーム依存症対策関係者連絡会議」(2020年2月6開催)

 
 
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